原爆の日
8月6日の午前8時15分
広島で育った子は
この時刻を何度でも覚えることになります。
ほかにできることは
折り紙でつるを折ること
あおぎりの歌を歌うこと
それと、
「ピカドン」「きのこ雲」「廣島/ヒロシマ」「B29」「リトルボーイ」「ファットマン」
これ、何か分かりますか?
全部、原爆に関連する言葉で
こういう単語を普通に知っているのも
広島っ子の特徴だと思います。
はい、今日は原爆の日なのです。
話が真面目すぎて取っ掛かりにくい…
のは分かっているのですが
もう全く、シリアスとかそういうレベルではないのです。
人としてスルー出来ないというか、
最悪戦争になっても仕方ないや。と思ってる国があるでしょう?
それと、核実験を繰り返す国が近くにあるでしょう?
戦争とか爆弾とかって経験ないから、今どきゲームなんかのを想像してわかった気持ちになったりもするけど
想像よりはるかに真っ青になるようなことだと思います。
この恐ろしさは本来は全世界が常識として知っていておかしくないことだと思うので、
少ないですが原爆のこと、公共の場として書ける範囲のことなど書いていきますー!
なお激しい描写はなるべく避けますが、体質に問題のない方は事実は事実ですのでぜひ生の体験談や状況の描写を他の場所で経験してみてください、、。自分の身でそれを経験した人間が何万人もいました。なので目を逸らしたいほど酷いけど、もしできるなら私は目を逸らさず痛みを知るべきかと思います。
原爆とは?
そもそもゲンバクってなに?画数多いー。
→原爆とは、原子爆弾の略です。その名の通り、原子核の分裂で出るエネルギーを利用した爆弾です。
核のエネルギーがどのくらいのものなのか?
ということですが、
例えば発電方法で水素・原子・太陽光・地熱・風力などありますね。地熱や太陽光、風力などの自然エネルギーは最も弱いですが無限生産できて危険が少ないです。
対して水素発電は水素爆発を利用していて、無限生産できてより大きなエネルギーが得られますが爆発なので危険です。危険に配慮してほんの少しだけハイブリッドカーなどにも使われています。
そして原子力発電ですが、水素と比にならない大きなエネルギーが得られます。簡単に言うと、ある条件で原子の核の一部が別の核にぶつかると2つに分裂するのです。それを連鎖させることで、たった1のことから100も1000ももっともっとエネルギーが生産されるんです。
原子力エネルギーは相当な強い勢いで爆発を起こす、ということです。
そして困ったことに、原子力エネルギーからは大量の放射線が報酬されます。世の中のものはたいがい原子で出来ていますね。人も動物も同じです。放射線はその原子をおかしくしてしまう反応を起こします。そんなもの人が大量に浴びたら…
これが原子爆弾を戦争であっても人に使ってはいけない理由です。
原爆とは?②
そんな爆弾誰が作ったのよ!!!
→アメリカで生産されました。ある有名な科学者が設計図を完成、しかしあまりの威力から流出を極度におそれ当時の大統領にそれをトップシークレットの手紙付きでどうか誰にも使わせないでくれと託しました。が、結果設計図が使われてしまいます。ちなみに世界で2度の使用例がある原子爆弾ですが、軍のトップから完成の際に熱いキスを受けるほど喜んで導入されました。その形から1弾目は「リトルボーイ」、さらに少し手を加えた2弾目は「ファットマン」と愛称が付いていました。どちらも、人をひとりでも多く殺す目的で綿密に改善を重ねられたことが分かっています。人の感覚も狂ってしまっていたのでしょう。投下した飛行機は「B29」と呼ばれ小型で雲に隠れやすいのが特徴です。
さらにつけ加えるならば、原爆投下の候補地にはさまざまな都市が吟味されていました。最終的な候補地は京都、長崎、広島です。東京はすでに空襲で被害を受けているので除外、人が少ない県も除外された記録があります。また、よく晴れて見通しが良いタイミングで投下するなど細かい指示が出ています。これ、爆弾の威力が正確に測りやすくするための工夫と言われています。
つまりは生身の人間に対してですが、アメリカとしては新兵器の実験運転のひとつとして至って冷静に投下が行われた可能性があるということです。
もっともっと言うならば、爆弾投下は曇り空による投下中止の指示を無視して行われました。何時間か空中で様子を伺い、雲の切れ目ができたタイミングで目標ポイントのT字型の橋を目掛けて投下されています。飛行機の操縦者はひとり、彼の独断によるポチっという超簡単な動作で35万人の人口のうち19万人、その後核の影響が残る直後の広島に踏み入った被曝者と時間をかけて衰弱した人など全てを含めると56万人が苦しむことになります。※これらの人数には諸説あります。爆発に近すぎて骨さえ残らなかった人、風評被害を恐れて被曝者の事実を隠す人も多くいました。
原爆の日
原爆が人に対して使われた例は2度です。
1度目は広島に対して、2度目はその3日後の長崎に対してです。
原爆が投下された日がそのまま原爆の日となっており、広島では8月6日、長崎では8月9日です。
なお、広島では毎年8月6日の8時15分(=原爆投下時刻)に1分間の黙祷を捧げることになっています。一般企業などでも行われているかは私も把握していませんが、少なくともほぼ広島の全ての小中高校等でこの日だけは登校日となり黙祷を捧げ、テレビでも黙祷を、と言われます。平和記念公園という場所では学生の演奏とともに平和式典が執り行われ、鐘の音を聴きながら多くの参列者が黙祷し、安倍首相を始めとするさまざまな立場の人がスピーチをします。
長崎の原爆投下時刻は8月9日11時02分です。
節目の年
ところで2020年の今年は原爆投下から75年の節目の年です。
75年たってもなお核実験をしているとか核爆弾を隠し持ってるだとか言われている国があります。
ついでにわがままを言う国があるならまた戦争が起こっても最悪仕方ないんじゃない?的な国もあります。
75年の時間を経て科学も進化したいま、戦争?
ワンポチで大量殺戮が実際可能ないま、それします?
言うこと聞かなかったら殺して奪えとか、もういいでしょう。それ原始時代からやってるじゃないですか。
何かないんですか、ほかに。コンピューターゲームの腕前で決めるとか、土地なら共有するとか。
目に見えない国の境目や国の利益なんかよりも人の命がよっぽど惜しいんですったら。
そして75年とはどうも人の寿命に近くなってきました。これまで原爆や戦争の経験を直接口頭で伝えてきた最後の世代がまもなくいなくなります。
そのためこの頃はその直接体験をテープに残したり、漫画や映画などの作品にしたりの活動が盛んになっています。
誰も事実を見ていない状態になったとき、どうすればこのことを現実味をもって後世に伝えられるか?
ということが課題になってるんですね。
この残酷な事実が直接関係しない歴史のひとつとして捉えられ、風化していつか殆どの人が忘れた頃に世界3弾目の原爆がどこかに投下されてしまう、というシナリオを避けたいんです(*_*)
原爆関連資料
じゃあそういうの知るためにどこ行けばいいの?何ググればいいの?となりますよね。
最近で大きく取り上げられたのはある映画です。
『この世界の片隅で』って映画、ご存知ですか?ツタヤで借りてみてください。あまちゃんの女優さん、のんさんが声優をしています。アニメ映画なのですが主人公が天然さんで可愛くて、面白い部分もあって見やすいです。怖い描写が苦手な方も比較的大丈夫だと思います。
それと古いアニメですが、『はだしのゲン』も事実に誠実に描かれています。そして有名です。『この世界の片隅で』よりはちょっと直接的でよりリアルなアニメ映画です。
現実の建物で感じ取りたいという方は、ぜひ夏の広島へ。他県同様暑いしセミの大合唱ですが、平和記念公園へ行くと色んなものが見られるでしょう。
まず世界遺産の原爆ドーム、そして数多くの石碑が川沿いにあります。
また平和公園内の噴水のそばには平和記念資料館が建っていて、戦争の遺品や資料などの説明を視聴したり、展示を閲覧したりできます。そして中はとても涼しいです(笑)ホムペのリンクはこちら。http://hpmmuseum.jp/
※数年前に怖すぎるとの苦情で中身が改装されました。私は以前しか知らないのですが、被曝した人が酷い姿で歩いていたことを人形で再現したものなどが撤去されたようです。
ちなみに原爆した広島を指す際は、「廣島」または「ヒロシマ」と表記することが多いです。これは広島の昔の名前です。読み方は同じですが、意味が変わってきます。
また平和公園内にはたくさんの千羽鶴が飾ってある場所も。原爆で入院して、その子が治るようにと願って折り紙で鶴を折り続けたという話から、千羽鶴が各所から寄贈されるようになりました。鶴が千羽になると、願いが叶うという話があったのです。結局、治ることはなかった悲しいお話ですが。。
街中では平和を祈るコンサートや、
テレビでも平和をテーマにしたドキュメンタリーなどやっていますし、
ホテルにテレビあれば見てみてくださいませ!
原爆の様子
被曝体験した人の実話をもとに
上にも述べたように色んな作品が事実になるべく忠実に作られています。
どうだったか?そんなこととても言い切れないですし、私が言ったところであくまでも個人が聞いた話です。気持ちをのせて話せば話すほどウソっぽい。
なので淡々とデータと憶測を述べるまでですが、それでも十分なくらいでしょう。
例えば原爆は当時「ピカドン」と呼ばれていました。ピカッと光った次のときにドンと衝撃がきたからですね。当時、空襲警報は鳴っていなかったといいます。この単純な名前からするに、一般の人が言い始めてわかりやすくて広まったのでしょう。つまり、多くの人のもとに明らかに必要な情報すらなかったことになります。何も分からないうちに何か分からない爆弾を受けて分からないうちに街ごと消えたなんて簡単に飲み込めることではありません。不明ということが精神に大きなダメージを与えるのは言うまでもありませんね。
また、爆発を遠くから目撃した人は
口を揃えて「きのこ雲」が上がっていたと言います。それが最も分かりやすく印象に残った光景だったのでしょう。
明らかに爆弾の衝撃があったのに、雲なんて名付けたのはなぜでしょうか。私は、あまりの煙のバカでかさに煙とは信じられなかったのではないかと考えます。いずれにしても、これまで経験したことのないほど異様な光景だったことは間違いないです。また、かなり遠くからの目撃者がいたことから、その被害の大きさも少しだけ想像できます。
ちなみに空中での原爆の炸裂した高さは低く、それにも関わらずこれほどの被害が出たこともその威力を裏付けています。
放射線
また、過激な表現に近くなりますが、原爆から出る放射線。人体を壊す反応が起こる物質ですが、あれは壁などもやすやすと通ってしまうそうです。物陰に咄嗟に隠れても助かる道はないとのこと。ましてや直にそれを浴びた人がどうなるかは伏せておきます。
さらに放射線はすぐに消えずとどまったために、遺骨を拾いに数日後に市内を訪れた肉親なども体に被害を受けることになります。
そして先程のきのこ雲ですが、それが雲と言われたことにはもう1つ理由があります。その煙が風に流されて倒れる時に、煙のしたで黒い雨が降りました。それもまた放射線物質を含んでいたため被害が広がりました。
ところでですが、雨が黒かったのはたくさんの炭が混ざっていたからです。その炭、元は何だったんでしょうか?人に降ったものは何だったんでしょうか。ご想像にお任せします。
熱線
原爆の脅威はまだあります。それは熱線です。
爆心地では地表の温度が3000〜4000℃にまでなったといいます。ちなみに鉄がとける温度は1500℃です。。被曝者からゾンビがいっぱい歩いていたと聞きます。つまりそういうことです。ゾンビなんかではありません。今朝いってきますと言ったその身内だったかもしれないのです。
爆風
そして次の脅威は爆風。原爆ドームはちょうど真上から爆風を受けたために奇跡的に建物が潰れず窓だけが割れて風が吹き抜けて残ったものです。それでも中の鉄筋はグネグネに曲がっています。それほどの爆風です。500m以内のほとんどの建物はその風圧で潰れました。建物だけならまだよかったのですが…。そして色んなもの、特にガラスが飛んだことでもかなり被害が出たそうです。
放射線・熱線・爆風。これら3つが最大の被害をもたらしたと言われています。
このあと、75年間は草木が生えないだろうと言われたほど土地もおかしくなっていたし(しかしきちんと復興しました)、皮膚がおかしくなった人は避けられるし、風評被害で健康な子供が産めないと言われ嫁げなかったり野菜が他県で売れなかったり。なにせ広島の人口の半分の人数が半年以内に亡くなったのです。被害はもういくらでも例があります。
まとめ
少しデータを上げただけでこれだけのことがあるとても恐ろしい爆弾です。様子、と書きましたがとても細かくなんて描写できないほどの大惨事だったんです。。。
こういうことを怖がりながらも小・中・高と勉強した私的には、
身を守るためなら戦争くらい仕方ないや!
とか言う意見には耳を疑います。絶対反対です。
トランペットも吹きたいし!貧乏でもなんでも、大事な人が死ぬ理由は寿命だけにして欲しいんです。
ちなみに原爆の被害などをストレートにググると実際の画像などもよく出てくるので心臓が心配な方はお気をつけください。トラウマになります。
配慮がなされた漫画、公式サイト等から情報収集を始めるといいかと思います!
日本ではもう終わり(この記事朝から書いてたんですがもう夕方になってしまいました…)の8月6日と、もうすぐの長崎の8月9日は
ちょっと事実を調べたり、大きなテーマですが平和や家族がそばにいることについて考えたりする日にしてみませんか?
パンデミックの今だからこそ、いのちの重さをより自分のこととして考えやすいと思います。
少し圧力っぽくなりますが
亡くなった人々の魂を鎮めるため、と建てられた平和公園内の記念碑にはこんな言葉がが彫られています。
安らかに眠って下さい
過ちは繰返しませぬから
約束、守るのを条件に静かに眠ってもらっているんです。
それでは、また。チュースです。