らっぱとわたしのドイツ留学

ドイツの暮らしをつづっていきます。毎日がカルチャーショック。

『椿姫』inドイツ歌劇場

皆さんオペラって普段行きますか?

先日、Deutsche Oper(ドイツ歌劇場)のオペラを観てきました!


ベルリンはいくつものオーケストラや歌劇団があって、毎日のように何かしら開催されるので音楽学生(※予定)にとっては最高の街です✨✨(ありがたや〜!)

そんな眠らぬ街ベルリンが本領発揮出来ないここ数年ですが、それでも休止は短く再開すればお客さんもそれなりに戻って来ているのが凄いです…!
※コロナ対策の規制を守った上で行われています

さらに若者の育成のため助成金?支援(Stiftung)が働いているとのことで、
予め申し込めば世界のベルリンフィルが28歳以下で15ユーロ、その他は32歳以下で10ユーロの一律でチケットの購入が可能という超特大サービス!!!!
ベルリンフィルは現在立ち見席を閉鎖しています。このチケットの申し込みは前売り日から解禁で席数に制限ありなのでシーズン開幕すぐの申し込みをオススメします
※その他はクラシックカードというものを購入し当日販売で身分証と共に提示することで値引きになります

こりゃ行くしか!!!🏃‍♀️🏃‍♀️🏃‍♀️



ドイツ歌劇場ことドイチェオパー(オパーはオペラや歌劇場の意味)は大変わかりやすいことにUバーンドイチェオパー駅の目の前です🎯

私的にちょっと綺麗めな服(といってもただの黒セーターに赤スカート)を着て、いざ出陣!
30分前に行ったらたまたま余っていた良い席にして頂きました…!#神
(A席通常約85€→10€で鑑賞👀⚡️)

『椿姫』LA TRAVIATA

さてオペラの紹介です

日本では『椿姫』という名前で親しまれているこの作品、
原語の題名『ラ・トラビアータ』とは、実は姫なんてキレイなものではなく「道を踏み外した人」という意味。
主人公の女性ビオレッタは娼婦なのです💄💋


内容の前に基本情報👩‍🏫ですが

このオペラは全3幕あって普通はトータル2時間プラス間の休憩時間です(今回は長くて終わると3時間近くになっていました)

作曲者はジュゼッペ・ヴェルディで、1853年に作られヴェネツィアで初演されました🇮🇹
というのも当時の音楽ことに歌劇といえばイタリアが本場!オペラの中心地でオペラの大作曲家であるヴェルディ先生によって堂々産まれた作品でした!

(ただし、娼婦が主人公という過激な設定のせいで最初は評判が悪かったそうです…にもかかわらずヴェルディはそのうち世の中がこの作品に追いついて後で理解するのだろうといって気にしなかったというので、こちらもなかなか気が強いですよね〜笑)

舞台は18世紀初めのパリです🇫🇷

中心人物はシンプルにたった3人です💡
①主人公ビオレッタ(娼婦)
②青年アルフレード(田舎のボンボン)
③ジェルモン(アルフレードの父)

オペラの特徴としては音楽やストーリーが分かりやすく、もちろん綺麗だしパリということで華やか✨でもあるのでオペラを初めて観る方も安心して観やすいです(だからこそ幅広く受け入れられて今では大人気演目の1つになっています)


あらすじ

第1幕

貴族を相手にするいわゆる"高級娼婦"ビオレッタは自分のサロンを持っており、豪華なパーティを開きます
そこへやってきたのはアルフレードという田舎に住むお金持ちの青年で、ビオレッタに恋をしています

(↑ここでアルフレードが乾杯の余興として歌う「乾杯の歌」が有名で見どころです❗️)

パーティの途中でビオレッタは持病(結核)のため少し体調を崩します
大丈夫なように振る舞い客人を他の部屋へ誘導して静かになると、そこへアルフレード君が来て心配…するのですが徐々にビオレッタを熱心に口説きます🙊

娼婦をしているために自分にはまともな恋愛はないんだと諦めているビオレッタ👩なので最初は相手にしませんでししたが、アルフレード君👱‍♂️の熱に心が惹かれてしまい、台詞ではっきりと言いませんが実質恋人となります💕👩‍❤️‍👨

第2幕

さてビオレッタ👩はなんと愛するアルフレード👱‍♂️のため娼婦の仕事や社交界から一切足を洗い、全ての財産まで手放す手続きをして2人でひっそりと深く愛し合い幸せな生活をしています

そこへ彼の留守を狙ってビオレッタを訪ねたのは彼の父ジェルモン🎩でした
彼曰く、元娼婦のビオレッタが家系に入るとうちの娘(アルフレードには妹がいる)の婚活でキズになるので別れろと理不尽に迫ります⚡️

(↑ここの二重唱が見どころ!)

色々言って全力で抵抗するビオレッタですが、持病のため先が長くないことを突かれると深く悲しみながら別れることを承諾します😢
「娘さんに、あなたのために犠牲になったある不幸な女がいたということをお知らせ下さい…」と歌うアリアが切なくて美しいです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)


場面は変わってとあるパーティです🍷🍾
ビオレッタは元の娼婦に戻り、パトロンのお金持ち紳士と共に現れます
ところがそこに噂を聞きつけたアルフレード君が登場、ビオレッタに迫ります😳

しかし彼の父ジェルモンと別れると秘密裏に誓ったので頷くわけにはいきません
それでも迫るアルフレードにビオレッタはとうとうパトロンの紳士を愛しているからまた恋人に戻ることは出来ない、と嘘をついて逃れようとします

それを聞きビオレッタが愛より金をとって裏切った!と誤解したアルフレードは激昂、パーティのど真ん中で彼女に罵声⚡️を浴びせて最低な女だと侮辱しますが、女性をひどく侮辱したアルフレードの方が逆に非難され追い出されます(えっ)

アルフレードは普段温厚なため自分がしたひどい仕打ちにビックリし後悔します
それをちゃっかり慰めに来た父ジェルモンと共に田舎へ帰るのでした…🧑‍🌾🐎

第3幕

場所はお金がなくなったビオレッタのボロボロの家です🍂
彼女は結核が進行し、女中に世話をしてもらいながらベットで生活をしています🤒
医者は、もう数時間しか命が持たないといいます(ビオレッタ本人にはきっと治ると嘘を伝えるが本人も治らないと勘で分かっている)

彼女は懐からある手紙を取り出し内容を確認します
それは彼の父ジェルモンから届いた手紙で、
罪悪感で自分から息子のアルフレード全てを打ち明けたこと、アルフレードはすぐに出ていったのでビオレッタの元に来るだろうということ
などが記されていますが、待てど暮せど全然2人が現れないのでビオレッタは病床で何度も💀絶望💀しています🥀

もう来ないんだわと思ったとき、ついにアルフレード君が到着、再開した2人は心から喜び合います
また父ジェルモンも現れ後悔の念を伝えます
アルフレード君は彼女に許しを乞い、幸せに暮らそうと言います…が、残念ながら遅すぎました…
痛みが消えたわ!私もう1度生きるんだわ!と立ち上がって喜んだ次の瞬間、ビオレッタは倒れて亡くなってしまいます😢

(↑ビオレッタの悲しいアリア「さようなら、過ぎ去った日」が見どころ)



以上です

見ての通り、このお話は悲劇です

ちなみに初観劇しますという方、あらすじはざっくり頭にあった方がいいと思います…!
何故なら歌詞がイタリア語のため😅

オペラというのは歌詞も含めて音楽なので、安易に翻訳して公演するのがなかなか難しく原語のことが多いのです(おそらくパンフレット等で対訳が読めますが公演中は薄暗いので…)

私は初めての演目はガッツリ歌詞やセリフまで細かく調べてから行く派です🙋‍♀️#音楽に集中したい#字幕とか対訳とか同時に見れない人


また何曲か予習する方は、上のあらすじ内で見どころとして紹介している3つの曲が綺麗なので個人的におすすめします
中でも最初の「乾杯の歌」は有名なのですでに聞いたことがあるかもしれません😊🍷


単純なストーリーではありますが、
例えばビオレッタは題名のとおり「道を踏み外した人」として娼婦だったのですがその人柄や振る舞いはなんだか気品があります
病気を心配させないよう振る舞ったり、ジェルモンの介入を受け入れたり、侮辱されても仕返しなどはしませんでした

題名とは裏腹に気高い女性として描かれているのが面白いな〜と思います👀

あとはジェルモンです

歌詞とストーリーだけ読むと、実はこの人賢く自分の要求を通した割には悲しむビオレッタやその後激昂し後悔したアルフレードを優しくいたわる場面があり、最後には自分で全部を告白して自分が間違っていた!責めないでくれ!なんて嘆いています
なんてちゃっかりしてるんだ…
と思ってしまうんですが笑

立場があり、厳格でありながらも意外と情が深いこの複雑な役はストーリー的にとても重要なのに演じるのが難しいらしく
歌でどれだけ説得力を持たせられるか?というところが腕の見せどころとなっているようです
そのためこの役にはベテランさんが当たることが多いのだとか!🤔


そういうこと考えてると余計面白いです笑
オペラは総合芸術って言われるだけあって
音楽・台本・衣装や舞台デザイン・演者など本当に色んな見方があってオペラというものにさえ慣れてしまえば飽きないので私はつい定期的に通ってしまいます😅💃#そしてお金が…#現実


今日はオペラ『椿姫』の紹介でした!

ここまで読んでくださってありがとうございます!皆さんも息抜きにこういういつもと違う世界を開拓してみるのはいかがでしょうか?2022年は新しいチャレンジとその準備に向いている!なんて話を占い番組的なところで最近よく聞きます。虎🐯のように毎日の色んなことに刺激を受けて積極的にチャレンジしていきたいものですね😊

皆さんのチャレンジが成功しますように!

それでは、また。チュース🍀🍀🍀