らっぱとわたしのドイツ留学

ドイツの暮らしをつづっていきます。毎日がカルチャーショック。

「芸術や文化なしでは無味静寂となる」 芸術は生活に不必要か?

ちょっと重々しいタイトルですが、

これは最近のロックダウンで見殺しにされかけている芸術関係者が政府や市民に芸術の重要さを訴えるスローガンです。

 

 

ロックダウン…いえ、シャットダウンでしたね。

でも状況が深刻な都市としてベルリンはロックダウン状態です。

 

前回記事を書いたときにはもっと緩そうだという話でしたが、正式に追って出た文書によると

 

・2世帯以上の接触は本当に必要なとき以外避けるべきだが、10人以下・2世帯までの接触なら違反にはならない

 

・飲食店閉鎖(持帰りOK)、深夜のお酒販売は禁止

 

・娯楽施設(遊園地.レジャーなど)は閉鎖、動物園と水族館は屋内部分を除いて営業可

 

・スポーツは2人までで許可される(12歳以下は10人まで許可)、プロ競技試合は無観客試合が許可される

 

・クリスマスマーケットは開催されてはならない

 

など厳しい制限が出ています。

それもそのはず、ベルリンでは1週間の10万人あたりの感染者数は150人を越えました⚠️

 

 

と、ここでテーマですが

芸術関係の人が特に注目するのはこの辺りでしょう。

 

・文化系の施設(劇場.コンサートハウス.美術館.映画館.博物館など)は閉鎖

 

・屋外は100人まで、屋内は50人までのイベントは許可される。ただし、芸術・文化系イベントは人数に関わらず禁止。(オンラインはOK)

 

 

え!どうして芸術・文化系だけ禁止なんですか?

 

せめて実力キープだけでも出来るよう配慮してくれませんか??

 

芸術、最悪潰れても良いってことですか????

 

 

というのが率直な疑問です。私もこれは理不尽だなーと思いました。

 

例えば施設ごと閉鎖にさえしなければ練習場所が確保できたし

(自宅での練習は出来ないことが多い)

屋外の小さなコンサートなど条件付きで許してくれれば少しの収入が確保できたかもしれません。

(音楽への仕事依頼の多くは単発依頼のため減った収入の一部を補償する救済策から漏れてしまう)

 

 

でもここで特に引っ掛かるのはココ!

 

屋外は100人まで、屋内は50人までのイベントは許可!?

動物園や水族館は許可?

美容院などは許可?

 

それオッケーで芸術はダメなんですか?と。

政府の回答によると、要するに芸術は娯楽であって必要不可欠ではなく経済的にも影響が少ないと思われるので、とのことです。

 

ココです!

 

ベルリンは芸術の街とまで謳ってるのに、そんな風になおざりに考えられてたなんて当然激おこです😡(古い)

芸術は街に影響がない?もともと無くても困らないもの?

寝言は寝て言えー!⚡️⚡️

 

そこで、先のスローガンです。

Ohne Kunst und Kultur wird es still.

最後のstill(スティル)とは、普通は「静かな」とか「動きのない」とかいう意味ですが

例えば死を連想させる不自然で不気味な静けさなどにもこのスティルが使われています。(あるゲーテの詩より) 

 

このスローガンは明らかに後者だと思うので、日本語では訳しにくいんですが私なりの意訳で

「芸術や文化なしでは無味静寂となる」と書いてみました。

 

「芸術や文化なしでは(人は)活力を失う」

とかでも良いですかね。

なんというか、生き生き・伸び伸びとした豊かな生活の反対になってしまうぞ!というニュアンスです。

 

芸術家は人の感性に刺激をもたらしたり、人の暮らしに特別な思い出をもたらすために毎日もはや頭おかしいほど…いえ、大変熱心に練習を重ねています。

(競争率高い狭き門なので、なおさら…苦笑)

 

それが先の政府の言葉によると、私たちは遊びのために全力投球してる幸せな人たちということになります。

 

そんなこと、ないですよね?

 

芸術が人の人生に大きな衝撃や刺激、活力をあたえることは多いと思うんです。

 

つまりスローガンは芸術なしに心が豊かな生活はない、それだけ芸術は大切なんだと気づいてくれ!ってメッセージのようです。

 

 

実を言うと、文化大臣さんが1回目のロックダウンの時に

 

芸術やその卵、まだ名のないフリーランスの人を保護しなるべく絶えないように援助すると約束します!

 

みたいなこと言ってたんです。

 

約束してたのに破るなー!

という怒りも含まれてるかもですね。

 

ともかく私が知ってる音楽界だけで考えても

もともと競争が厳しいとかお金がないのが当たり前のなかでのロックダウンは相当こたえています。

 

このままだとヤバい!ってことでこういう動きが出るのは当たり前だなと思います( ˘ω˘ ) 

 

 

私は受験に集中してる最中なので関係があるような無いようなですが、とりあえずレッスン場所が無くなって困ってます(^^;

 

実技をオンラインでレッスンしても全然レッスンにならないですしね〜。

特にトランペットはマイクに対して音割れが酷くて笑うしかない感じになります笑笑

 

 

という、街やネットでこの頃見かけるスローガンの紹介でした!

 

 

でも芸術文化に限らず、コロナは物理的にも間接的にもかなり被害を出してますよねー。。

こんな長引くとも思わなかったです!

 

今回のロックダウンやシャットダウンも11月いっぱいといってますが、本当に11月で終わってもそこから段階的な緩和になると思うので

どんなに上手くいったとしても年内は「still・・・静かに」過ごすことになると思います。

 

早く状況が良くなりますように!

音楽関係の仲間たちや知り合いも応援してます。

もちろん該当しない方も、直接被害に遭われた方も、どうか最後には良い方向に向きますように。

 

 

それでは、また。ブライプゲズント(健康を願ってます!)、チュース!